パターン・プラクティスについて

英文法は項目がかなり膨大ですが、習得の仕方として、私が教えていた塾ではパターン・プラクティスの手法を使っていました。

パターン・プラクティスとは、型に当てはめながら自分で正解を書いてみるというやり方です。

I go to school.

という英文を、日本語訳を基に書かせます。

次は、主語をHeに変えて書いてもらいます。

He goes to school.

三単現が出てきて、変化が現れました・

次に、主語をBobに変えて。

Bob goes to school.

これも三単現を必要とします。

次は述語を変えて。

Bob swims fast.

He swims fast.

I swim fast.

こんな規則的と言える変化が続きます。こうして、正しい英文に易しく誘導しながら、書き分けるコツを身につけて行ってもらいます。これがパターン・プラクティスです。

この手法が正解な生徒さんもいれば、じつはそうでもない生徒さんもいます。

仮定法の単元なんかでは、特にシステマティックに練習していくのですが、これが「逆によくわからない」というドツボにハマることもあるんです。

パターン・プラクティスをやっていると、誘導されるから自分で深く考えない、応用問題やパターンの見えない設問をやっているときに、正しく書くことができない、と言うのです。

よくできる生徒さんで、まだ基礎的なところをさらっている段階の子ほど、パターン・プラクティスは向かないと思います。

とにかく定着が遅めの生徒さんには、ぴったりな手法だとは思いますが。

塾はほとんどの場合教材が一律なところが、デメリットだと思います。

このやり方はこの生徒さんには向かないな、と分かっていても、システム的に、

それを終えないと次に進めないようになっていたりして、無駄があります。

生徒さんにとってもムダですが、講師にとっても、やりにくい、非生産的な時間です。

塾への信頼があるから、生徒さんや保護者は従ってくれますが。

教材ややり方が合わないという理由で退塾される方ももちろん少なくないです。

学習意欲の高い、自分で何を今やっているのか把握することのできる生徒さんほど、塾の一律教材や一律の手法は向かないと思います。